The Grand Ole Opry 公開ライブ

8月6日(金) ナッシュビル滞在最後の夜、The Grand Ole Opry のラジオ公開ライブを聴きに行く。オプリランドが閉鎖されているので、収録はダウンタウンにあるWar Memorial(戦争記念堂)のホールで行われた。前から7列目、真ん中に近い通路脇の席で一人54ドル。夜7時開演。観客のほとんどが年配の観光客かファミリー。若い人もいるが、ほとんどが親に連れてこられたという感じ。

30分番組を4本収録する。それぞれの30分がとても緻密に構成された内容だった。まずアナウンサーがオープニングとスポンサーの生CMを読み上げる。メインの出演者(オプリ・メンバー)が登場して1曲か2曲と観客を笑わせる小咄。笑いや拍手のほしいときには、舞台の端でアナウンサーが手を挙げて観客を誘導する。メインの出演者が次のゲストを紹介してバトンタッチ。2組目が1〜2曲歌い終わると、3組目を紹介。最後はまたメイン出演者が番組を締める。途中でアナウンサーが原稿を読み上げるCMタイムもちゃんと入る。

1回目と2回目、3回目と4回目の継ぎ目は休みなしで進行するが、2回目と3回目の間に15分の休憩が入る。すべてがひとつの舞台の上で進行するので、歌の合間にスタッフが楽器を移動したりマイクを調整したり、アナウンサーがCMを読み上げている後ろで次のバンドがチューニングしていたり、全体の雰囲気は明るいカントリー&ウエスタンなんだけど、実は秒単位できっちり計算された緻密な番組作りが観客の目の前で進行していた。

音楽は、ほとんど昔懐かしい感じのカントリー&ウエスタン。ライブハウスで聴いていたロックに近いカントリーの雰囲気は少ない。4コマの番組のなかで1組だけロックバンドのようなバンドが出てきて演奏したけれど、若者たちは乗っていたが、観客の大半を占める年配客は完全に引いてきた感じ。私には知らない人ばかりだったけど、そこそこ有名ミュージシャンが出ていたようで、大歓声で迎えられる人も多かった。でも観客やリスナーを盛り上げる番組づくりはさすがで、充分楽しめました。

公開ライブが終了したのが夜9時半頃。その足で歩いて10分足らずのライブハウス街、ブロードウエイまで行き、遅めの夕食を取った後、ライブハウスを攻めようと何軒か覗いてみる。金曜日の夜なので、地元の若者たちがどっと繰り出して、どの店も入り口で身分証明書チェックの列を作っていた。店内はビールを片手に踊っている若者たちでぎゅう詰め。ぜひとも聴きたい感じの音楽をやっている店は少なかったので、店の入り口で立ち聞きをしながら散歩して帰ることにする。
翌日は朝早くナッシュビルを発つ予定なので、ライブハウス巡りはこれにて終了。音楽漬けの3日間でした。