ナッシュビル The Music City

主人と二人とも4〜5日休みが取れたので小旅行に行くことにした。熱波が襲来している北米大陸。北のメイン州あたりの雄大な国立公園で涼しく過ごすことも考えたが、ここはやっぱりアメリカのカントリーミュージックの聖地、ナッシュビルを攻めようということになって、行ってきました、Music City Nashville。

ナッシュビルが”Music City”と呼ばれるようになったのは、1925年に地元のラジオ局WSMが土曜日の夜にカントリーミュージックの公開ライブ番組"The Grand Ole Opry"(グランド・オール・オプリ:以下オプリ)を始めたことがきっかけ。これが大成功して全国ネットに乗り、全米から公開ライブ番組を目がけて観光客が押し寄せる。このオプリに出演することがカントリーシンガーの登竜門とされてミュージシャンが集まり、録音スタジオやレコード会社など音楽産業が集まって一大ビジネスに発展していったとか。

このラジオ番組(現在はTV番組も)The Grand Ole Opryは、アメリカ最古・最長寿番組で現在も続いている。あまりにも大成功したので、公開ライブが長らく行われていたダウンタウンのライマン公会堂というコンサートホールに代えて、 1974年に郊外に広大な土地を買って、コンサートホール、巨大ホテル、遊園地、巨大ショッピングセンターなどを備えたカントリーミュージックのテーマパーク「オプリランド」をオープンさせた。

このオプリランドに行ってみたいと思ったが、今年5月にナッシュビルを流れるカンバーランド川が氾濫し、川岸にあるオプリランドは2階まで水につかって現在は修復の真っ最中。公開ライブは再びダウンタウンのライマン公会堂やその他のコンサートホールを間借りして続けられている。

余談ですが、洪水の被害がどんな様子か知りたいと思って、オプリランドまで行ってみた。本当に復旧工事中で、ホテル再開まで52日とか再開までのカウントダウンの看板が出ていた。結局どこにも入れないので、次にどこに行こうか道端にクルマを停めてiPadで情報を調べていたら、パトカーが来てお巡りさんにクルマの窓をコツコツと叩かれた。
「道に迷った?」
「オプリランドが本当に締まっているのか見に来たんですけど、締まってますね」
「そう、残念だよねえ。同じように見に来て道に迷っちゃう観光客がたくさんいるんだよ。案内しようか?」
親切に道を教えてくれたお巡りさんでした。(カーナビがあるので必要はなかったんだけど)