花粉症 in America

日本は、花粉症の季節ですね。日本の花粉症の最大要因であるスギ花粉を出す杉の木は、アメリカには日本ほどはないので少し事情が違いますが、アメリカでも何らかのアレルギーを持つ人は5人に1人はいるとかで、アレルギーは同じように深刻です。

花粉症は英語ではhay fever。文字通りに訳せば干し草熱。干し草を作る季節に患者が増えるので、古くからこう呼ばれるそうで、鼻がズルズルしたり涙目になったりするアレルギー症状全般をさす言葉のようです。

日本では、この季節、天気予報のなかで花粉情報をやりますが、アメリカの天気予報でもたまに見かけます。Pollen Count(花粉数)予報といいます。また、詳しい花粉情報サイトもあって、町や郡など地域ごとの花粉情報が見られます。
http://www.pollen.com/allergy-weather-forecast.asp

日本と同じで1立方メートル中に飛散する花粉数を計測して、Low、Low-Medium、Medium、Medium-High, Highの5段階に分けた予想が出る。例えば私の住むバージニア州北部の本日の花粉予想は、やや多い(Medium-High)。天気予報が雨になっている明日は少ない(Low)。この季節に多く飛散している花粉は、Juniper(ネズ)、Elm,(ニレ) Alder(ハンノキ)だそうです。

サイトには、その時に全米で最も花粉飛散量の多い町トップ5と、最も少ない町トップ5も表示されています。
ちなみに現在もっとも花粉の多い町は、オクラホマシティオクラホマ)、ユマ(アリゾナ:日本のプロ野球がキャンプをする町ですよね)、ウエストパームビーチ(フロリダ)、バトンルージュルイジアナ)、ニューオリンズルイジアナ)。逆に最も少ない町はダルース(ミネソタ)だとか。

サイトの「よくある質問」コーナーを除いてみたら、季節的なアレルギー(花粉)を避けるにはどの町に住むのが最適ですか?という質問が多いらしく、Q&Aのトップにありました。
答えとしては、花粉は長い距離を飛散するので完全に避けることはできないが、比較的少ないのは砂漠地帯、アリゾナネバダだとか。ただし砂漠地帯であっても都市部だと、庭にお気に入りの木を植えて育てる人も多く、もともと砂漠地帯にはなかった樹木が増えていて、花粉量も増えているとのこと。文明のなかで暮らそうと思ったら花粉は避けられないということですね。

日本では花粉症の象徴ともいえるマスクをしているアメリカ人は、まずいません。マスクで花粉を浴びないようにする代わりに、抗アレルギー薬を飲むのが、こちらのアレルギー対策。Nasonex、Zyrtec、Claritinなどが代表的な抗アレルギー薬のブランド。この時期、盛大にテレビCMをやっています。現在はどれも処方箋なしで買えるOTC薬で、かなり効くそうです。日本から来ている花粉症の友人があまり辛そうなのを見て、アメリカ人の知り合いがZyrtecをあげたら、成人の服用量の半分でぴたっと治まってしまったとか。

私は、アレルギー検査の結果、花粉症はないのですが、急に気温差のある場所に移動すると、必ずくしゃみが数回出ます。アメリカでは周囲にくしゃみをした人がいると、「Bless you!」or「God Bless You!」と声をかけるのが習慣。よく買い物に行ってスーパーの棚の前でくしゃみが出てしまうことがあるのですが、知らない人からしょっちゅう「Bless You!」と声をかけられます。

いつぞや、スーパーでくしゃみを数回連発しちゃったら、近くで、なんだか深刻そうな話を携帯電話でしていた中年の女性が、電話を終えてわざわざ近寄ってきて「Bless You!」と声をかけてくれたことがありました。そこまで律儀にBlessingしていただかなくても、と思いますけど、言わないときっと落ち着かないのでしょうね。もちろん、言われたときは「Thank you」と答えています。ちょっとした会話に発展することもあって、話のきっかけとしては、くしゃみも、悪くないですね。