Global Marketers 2009

ご無沙汰しました。アメリカは12月に入って、クリスマスモード一色です(ニュースは、タイガー・ウッズ一色なんだけど...)。

年末で、インターネット越しに手伝っているレポートや校正のお仕事も立て込んでいたのに加え、こちらの友人からお誘いも多くて、この2週間ほどかなり忙しい日が続いていました。ようやくあれこれが一段落。ふう。

ニュースを見ていると、日本でもそうですが、年末なので1年を総括するさまざまなデータが発表されていて面白い。

今日は、世界で広告費をたくさん使っている企業のTOP100について。世界規模での広告費ランキングというのは初めてでちょっと興味深かったのです。12月初旬にAdvertising Ageが発表したもので、データは2008年度のものです。どうしてもこの手の統計データは発表が遅くて最新の景況と合わないものがありますが、悪しからず。

世界で最も多くの広告費を使っているのはP&Gで全世界で97億ドル、1兆円に近い広告費を使っています。2位がユニリーバ、3位は化粧品のロレアル、4位がGM。(2008年度のデータなのでGM破綻前のもの。2009年度は順位が変わる可能性がありますね)。そして、5位がトヨタ、6位コカ・コーラ、7位ジョンソン&ジョンソン、8位フォード、9位レキットベンキーザー(聞き慣れない会社名ですがイギリスの会社で日本では”クレアラシル”で知られています)、10位がネスレ、と続きます。

発表されたデータは、詳細を見るとアメリカ、アジア、ヨーロッパ、中南米地域など地域別の広告費が示されていて、話題になっていたのは、例えばコカ・コーラが全世界で使っている広告費24億ドルのうちアメリカで使われているものは4億ドルと意外に少なく、アジアで7億、ヨーロッパで12億と、アジアやヨーロッパに力を入れている、なんてこと。

TOP100企業のうち、アメリカ企業はさすがに42社と多いですが、日本企業が14社と2番目に多い。
5位トヨタ、12位ホンダ、15位ソニー、19位日産、29位パナソニック、51位花王、53位任天堂、56位三菱自動車、58位キヤノン、61位マツダ、64位スズキ、73位シャープ、84位富士重工、92位資生堂という顔ぶれと順位です。
アジアでは他に韓国がヒュンダイ、サムソン、KIA自動車、LG電子の4社が入っていました。

アメリカの42社、日本14社、韓国4社を除く残りの40社はずべてヨーロッパの会社。ヨーロッパをひとつの大きな経済圏としてみると、その大きさに改めて気づく。さらにTOP100社がそれぞれの地域で使っている広告費をタテに総計してみると、総額1180億ドル(約11兆円)のうち、アメリカ域内は445億ドル、アジア176億ドル、ヨーロッパ463億ドルと、最も多くの広告費がヨーロッパで使われている。なんだかヨーロッパの重要性を再認識するデータでした。

他にも面白いデータやレポートをいくつか拾ってあるので、おいおいご紹介できたらと思っています。


※AdvertisingAge誌は、発表から1週間は登録してある会員には無料でこの種のデータが手に入るサイトなのですが、1週間を過ぎると有料データになってしまいます。ランキング順ではないのであまり見やすいデータではないですが、下記サイトで確認することはできます。興味のある方はこちらへ。
http://adage.com/globalmarketers09/#106