秋〜アメリカの通勤事情

Mac5102009-09-22

みなさん秋のシルバーウィーク、いかがお過ごしですか?
こちらは9月に入って朝晩が冷え込むようになり、すっかり秋の感じ。先週末は雨でどんよりしていたのですが、この週末は、快晴・秋晴れでした。

土曜日の朝、散歩に出て住宅街を歩いていたら、樹齢が百年を超えていそうな大きな木の下で“どんぐりの雨”に遭いました。微風といえるくらいの風に枝がそよぐと、直径10メートルくらいに広がった枝の下にドングリがパラパラと落ちてきて、駐車していたクルマの屋根や住宅の屋根に当たって大きな音を立てるのに遭遇。まさに「どんぐりの雨」状態でした。

家から見える公園の芝生のグラウドが、サッカー大会の会場になっていました。アメリカはバスケット、アメフト、野球に比べるとプロサッカーリーグの人気はいまひとつですが、プレイ人口はサッカーが一番多いと言われている。特に女子サッカーは世界最強ですよね。日本のなでしこジャパンから昨年は沢ほまれさんがワシントンの女子チームでプレイしていて、新聞のスポーツ欄でときどき写真を見ました。「日本のサッカー界では彼女はナショナル・アイコン」など最大級の賛辞で紹介されていた。

さて草サッカー大会。小学生から大人まで、男子チーム、女子チーム、混成チームなどなど様々なレベルの試合が朝早くから日が暮れるまで続いていて、昼頃の中学生女子チームの試合と、夕方の混成チームの試合を見ましたが、確かに草サッカーですけど、天気がよかったので大勢の人が観戦に来て楽しんでいました。

話は変わりますが、アメリカの通勤事情を調べる機会がありました。「クルマ社会アメリカ」とひと口に言いますが、その現実はこんなものです。

アメリカでは通勤にクルマを使っている人の割合は87.7%にのぼります。10人のうち9人までがクルマ通勤というワケ。77%が一人でクルマに乗って通勤します。相乗りで通勤するのは10.3%。ちなみに相乗りすることは Car Pool といいます。

ハイウエイにはHOVレーンというのがあって、High Occupancy Vehicleの略ですが、1台に一定数以上の人数が乗っている場合のみ走行できるレーンです。HOVの基準はたいてい2人。誰か一人同乗者がいるだけでHOVです。つまりCar Poolすれば、HOVレーンを走れて渋滞に遭わずに済み、なおかつガソリン代もずっと安く済むわけですが、やっぱりめんどうなのでしょうね。Car Poolする人は10人に1人です。

クルマ通勤以外では公共の交通機関を使って通勤する人が4.7%います。アメリカの就業人口は1億3000万人ですから、610万人が地下鉄や電車やバスを使って通勤しているわけです。圧倒的に少数派ですが、大都市以外では公共交通機関は発達していないので、しかたないですね。

3番目に多い”通勤手段”は「通勤しない」だそうです。自宅が仕事場という人。3.6%:470万人くらいいます。
通勤は徒歩という人は全米で2.5%。徒歩通勤の多い町はボストンで13%の人が歩いて職場に通っているとか。
自転車通勤の人口は0.4%。オレゴン州ポートランドは自転車通勤の多い町で3.6%の人が自転車通勤しています。

通勤にかかる時間の平均は片道25.5分。まあ往復で1時間というところですね。要するに、通勤はクルマを一人で運転し、クルマの中で1日に1時間過ごすーというのが平均的なアメリカ人の通勤事情ということになりそうです。

ところで、日本と違って、アメリカでは運転中の携帯電話は禁止されていない州が多いのです。通勤でクルマの中に毎日1時間もいたら携帯電話は手放せないということですかね。

全米50州と首都ワシントンDCのうち、運転中の携帯電話使用を禁止している州はわずか6州(カリフォルニア、コネチカットニュージャージー、ニューヨーク、オレゴンワシントン州)とワシントンDCのみ。あとの州はOKです。携帯でTexting(メールを打つこと)は禁止している州が増えます。それでも18州とワシントンDC。残りの32州では禁止ではありません。

運転中の携帯電話使用の危険性については、たびたびニュースで取り上げられていて、特にTextingは絶対にしないという人が多いのですが、法律にはなっていない。安全確保は自己責任に帰する問題。政府が禁止することではない、という考え方が主流ということなのでしょう。

笑っちゃったのが、先日友人(アメリカ人)のクルマでDCを走っている途中で、携帯に電話がかかってきたら「今、DCを走っているの。ヴァージニアに入ったら電話するから!」と答えて電話を切っていたこと(ヴァージニアはTextingのみ禁止の州です)。まあ、そういう問題なのかとーー