お騒がせ知事 東西比較?

日本では、東国原・宮崎県知事、橋下・大阪府知事、石原・東京都知事、森田・千葉県知事など、常に話題を振りまく人気者の知事さんが何人もいます。特に、東国原・橋下知事など知事連合が国政を左右しかねない状況で、注目ですね。

アメリカでも知事さんはいろんな意味で活躍しています。

最も知名度の高い知事は、アーノルド・シュワルテェネッガー・カリフォルニア州知事。彼は任期7年目。次の再選は州法で認められていないので、任期はあと1年ですが、人気が急落しているみたいです。というのも、州の財政が破綻していて、今年の夏は、これまで州が主催したり援助して行われてきた子供たちのサマーキャンプが中止になったり、納税者に還付しなくてはならない税金を資金不足から、還付金の代わりに納税者に「借用書」を配って還付を待ってもらうのだという。
これは、州議会で共和党民主党が対立して州予算が組めないでいるのが大きな要因ですが、事態を打開できない知事に州民の不信感は募るばかりのよう。

サウス・カロライナ州のマーク・サンフォード知事は、6月下旬に5日間も連絡が取れなくなり、実はアルゼンチンにいる愛人を訪ねていたと分かって、大ブーイング。涙ながらの会見で州民に理解を求め(妻とは別れない、妻は分かってくれている、愛人のことは愛している・・・)、知事職に邁進すると言って辞任の意向はないことを明らかにした。その後のマスコミとのインタビューで、他にも愛人がいることを明かしてーーそれでも知事を辞任しないで済むらしい。
実はこのスタンフォード知事、2012年の大統領選に共和党が擁立する候補として名前が挙がっていた。まあ、これでその芽はなくなったと思うけどね。

もう一人の知名度抜群の知事が、アラスカ州知事サラ・ペイリン。そのペイリン知事が今日(7月3日)、独立記念日を前に会見をした。知事になって3年目。教育改革やエネルギー政策の成功など、この間の成果を詳しく語り、先の選挙で副大統領候補として大役を果たした功績も自ら語ったあと、来年の知事選には立候補しないと発表。そのうえで、今月いっぱいで知事職を辞任する、と。理由は明らかにしていないし、この件についての質問も受けないと言う。

突然の辞任発表に、マスコミは大騒ぎ。NBCは「ペイリン知事のPolitical Bombshellが炸裂」と伝えた。
今日7月3日は、独立記念日(7月4日)が土曜日にあたるので振替休日。政府機関も学校も企業もほとんど休みで、朝からとってもスローな時間が流れていた。この1週間ほど、ニュースの大半はマイケル・ジャクソン急死に続くさまざまな情報で、いささかうんざりしていたところに、ペイリン爆弾。ニュース番組が活気づいたことは間違いありません。

「知事を辞めて、次の大統領選に出馬する準備をするんじゃないの?」
「また妊娠したんじゃないの?」ーー「それはない。一番下の子は知事になってから産んだんだから」
「家庭に何か問題が起きているんじゃないの?」などなど、理由が示されないので、さまざま憶測が飛び交っている。

タイミングは抜群でしたね。独立記念日前日のスローな時間に、マイケル情報に辟易している人々にキョーレツな一発。注目を集めて話題をさらうテクニックは抜群のペイリン知事。政治の舞台から消えるつもりは、ないように思えます。

さてさて、洋の東西で話題を集める知事さんたち。それぞれどうなることやら、ちょっと楽しみですね。