GM re:invention

サッカー日本代表がワールドカップ出場を決めたようですね。たいへんな試合だったらしいけど、アメリカ暮らしの数少ない不満のひとつが、リアルタイムで試合が見られないこと。ちょっとストレス溜まるかな。

ところで、ご存じのとおり、ついにGMが破綻しました。これが一番いい方法なのだと、みんなが納得するようになるまで、ずいぶん時間をかけて破綻を決めたように思います。

まあ、GM、ゼネラル・モータースと言えば、アメリカ産業の象徴ですから、デトロイト市民のインタビューなど見ていると、「他に方法がないことは分かるけれど、破綻させたくなかった」と悔しさがにじむコメントが多かった。

さて破綻が決まった途端に、再生へ向けて、GMはすばやいギアチェンジをしています。大型車ハマーを中国の会社に売却することが決まったようだし、サターンも売却予定だとか。

テレビには会社更生法を申請した翌日の6月2日から、再生へ向けたCMが流れています。そのメッセージを紹介してみます。こんな風に始まります。

Let's be completely honest, no company wants to go through this. We're not witnessing the end of the American car. We're witnessing the rebirth of the American car. General Motors needs to start over in order to get stronger.

掛け値なしに正直に言えば、どんな会社だってこんなことはしたくない。アメリカの自動車の終わりがくるわけじゃない。アメリカの自動車の再生を見ることになるんだ。ゼネラル・モータースは、より強くなるために、やり直す必要がある。

ーーその後、こんな風に続いていきますーー

8つのブランドを持っていて当然だった時代があった。今はもう、そうではない。我が社の製品が世界に通用した時代があった。今はもう、そうではない。再生こそが、破綻を修復する唯一の方法。我々は修復をやりとげるつもりだ。

新しいGMはこんな風になる。数は減るが強いブランドを持つ。数は減るが強いモデルを持つ。はるかに効率が良くて、燃費が良くて、優れたテクノロジーを作る。よりクリーンで、よりグリーンで、より早く、よりスマートなクルマを作る。

ビジネスがなくなっていくのではない。ビジネスを始めようとしているのだ。今、我々が集中してやっていることは、第一章のトビラを開くことだから。

ーーオンエアされている60秒CMは、GM再生 re:invention のWEBページで見られます。
http://www.gmreinvention.com/
※フレーム脇のタテに4つ並んだ映像の2番目(町の風景のカット)をクリックするとCMが流れます

新規再生GMのイメージを素早く浸透させることが大切な時期に、ストレートで正直なメッセージ。破綻の翌日からの素早い投入というところに、再生に向けたGMの決意が見られるかな。社会全体が新規再生するGMを応援しようという機運になっているから、けっこう効くCMではないかと思っています。