OUTRAGE

先週のアメリカの流行語は「OUTRAGE」。
政府管理下にあるAIGが幹部職員に多額のボーナスを支払ったことが報道されてから、あらゆるメディアの見出しに「OUTRAGE」が登場している。

オバマ大統領のスピーチに、"How do they justify this outrage"(いったい彼ら(AIG)はこのOUTRAGEをどうやって正当化するつもりか?)という一節があって「OUTRAGEをjustifyするって?」と思ったのですが、「激怒」に加えて「激怒の原因になる法律や道義を破ること」というのが「OUTRAGE」の語感のようだ。

いやまあとにかく大統領から子供たちまで、実際ボーナスを受け取った人以外は誰もがOUTRAGE状態で、「あのクールなバーナンキFRB議長)でさえ、この数週間AIGの話では何度も受話器を叩きつけたと言っている」とニュースで言っていました。

木曜日に人気番組Tonight Showに登場したオバマ大統領に、ホストのジェイ・レノが「誰かJailにいかないの?」の質問をぶつけて、スタジオの観客から拍手喝采を受けていた。
”I know it would make me feel good -- shouldn't somebody go to jail?”
誰か責任者を逮捕して留置場にぶちこんでしまえば、少し気持ちが治まるんじゃない?という感じ。大統領の答えは「彼らのやったことは、必ずしも法律に違反していない。というかそういう法律になっていることが問題で、そこを変えて行かなきゃならない」と。

Tonight ShowはNBCの夜11時35分から1時間のトーク番組で、ホストのJay Lenoの明るい人柄も手伝って、各局の夜のトーク番組のなかでは一番人気。番組の前半は彼のジョークや小咄で構成されていて、こちらに来た当初は、ほとんどジョークに笑えなかったのが、最近は英語に慣れたことと同時に話の背景もわかることが増えたので笑えるジョークが3割くらいまで増えてきた。
こちらにいるうちにJay Lenoのジョークを全部笑えるようになることが目標です。(アメリカ人の友人たちから、それは無理だと言われています。彼らも笑えないジョークがたくさんあるのだと)

そんな人気番組に出演して、Jay Lenoとのジョークを交えたやりとりで経済政策を説明し、国民の理解を求めるというのが政権の狙いだったのでしょう。
大統領はとても上機嫌で、ちょっと悪のりしたのか、ホワイトハウスにあるボーリング場でボーリングの練習をしている。まだスコアは「スペシャル・オリンピック並み」と口を滑らせてしまって、翌日さっそく謝罪コメントが発表されました。

25分くらいありますがオバマ大統領のTONIGHT SHOWはこちらで見られます
http://www.nbc.com/The_Tonight_Show_with_Jay_Leno/video/clips/president-obama-319/1067541/