バラク・オバマ効果

Mac5102009-01-22

オバマ大統領の就任式、ニュースでご覧になったことと思います。晴天でしたが気温マイナス5℃くらいの本当に寒い日だったのに、早朝4時から動いていた地下鉄などを使って、夜明け前に一般に公開された広場に100万人がすでに集まっていたそうです。

カメラがとらえて世界に配信された大観衆は150万人くらいで、セキュリティチェックのポイントを抜ける混雑のために入れなかった人が他に50万人くらいいたのではないかと言われています。

我が家はテレビで就任式とパレードの始まりを見届けてから、ワシントンポストが号外を出す予定になっていたので、市内中心部のポスト本社まで出かけてみました。午後4時過ぎ、ちょうど号外が出たところで、地下鉄の出口で号外を売り始めた車椅子の男性のまわりは、5部10部とまとめ買いする人であっという間に人だかり。号外といっても無料ではなくて1部2ドルと通常より高いのですが。

その後パレードが行われたペンシルベニア通りへ行ってみたら、大統領一行はホワイトハウスに着いていたので警備は緩くなっていましたが、各州代表のマーチングバンドのパレードは続いていました。オバマ夫妻はホワイトハウス前のお立ち台で7時過ぎまで続いたパレードを最後まで見届け、その後8時過ぎから夜半過ぎ1時近くまで10カ所のInaugural Ballを回ったとのこと。本当にご苦労様です。

夕方のワシントン中心部は、タキシードやロングドレスに着替えた男女が地下鉄でBall会場に向かう混雑になっていました。夜、ABCが中継したNeighborhood Ballを見ていたら、オバマ夫妻が登場し、ビヨンセの歌に合わせてダンスを披露。その後ABCのインタビューを受けたビヨンセは、感動で涙ぐみ声をつまらせていました。彼女の歌ったバラード曲のタイトルは、At Last。「遂にここまで」と思うだけで胸が熱くなる人たちが大勢いたようです。

200万とも250万とも言われる人が押し寄せたワシントンはこの日、警察が出動する事件はほどんどなく、ただ1人の逮捕者もなく平和に終わりました。
実際、みんな「いい人」になってる感じがします。少々の不都合で文句を言う人がいない、道を譲ってくれる、ドアを押さえていてくれる、ちょっとしたことでThank you!とYou're welcomeが飛び交う。今日テレビのトーク番組に出ていたボンジョビもI feel I am better person now.と言い、みんなが賛同していた。
どうやらアメリカはバラク・オバマ効果に溢れている。こういうところは単純だなあと思う反面、アメリカの良いところ強いところだと思います。

就任式ウイークに盛んに流れていたテレビCMをひとつご紹介します。ペプシのCMで使われている曲はThe WhoのMy Generation。新しい世代が時代を変えてきたことを映像でつたえるCMです。
こちらのYouTubeでご覧ください(後ろのほうに余計な映像がついています)
http://jp.youtube.com/watch?v=dF83w9iPPAk

最後にキャッチコピーがでます。
every generation refreshes the world.
now, it's your turn.

みんながいい人になって、若者たちが何かを変えていこうとやる気になっているアメリカは、なかなか面白いだろうと思っています。