INAUGURATION:アメリカ一有名な転校生

Inauguration:大統領就任式(発音は「ィノギュレーション」みたいな感じ)が近づいています。

アメリカは1月1日は休日ですが2日から普通にビジネスデー。それでも今年は2日が金曜日だったせいで週末まで続けて4日まで休んでいる人が多いようです。明けて5日(月)は、いよいよ2009年が本格始動。学校も始まります。この1月の学期に、アメリカで一番有名な転校生2人がシカゴからワシントンDCの有名私立小学校にやってきます。


マリア・オバマとサーシャ・オバマ。本当は1月20日に新しいお家に引越なのですが、新学期から新しい学校に通うために、お父さんよりひとあし早く1月3日土曜日にワシントンにやってきました。といっても新しい自宅になる白いお家は、8年前から済んでいるブッシュおじさんがいて、まだ入れないし、おじさん家の隣にあるブレアハウスという迎賓館のようなお家も他のおじさんたちが使っていて入れないそうです。なので、マリアとサーシャは、お母さんのミシェルと一緒に、白いお家の裏側にあるヘイ・アダムズ・ホテルから学校に通うことになりました。


・・・なんて、物語口調になってしまいました。で、次のFirst Lady と First Daughtersがやってきたワシントンは、いよいよ就任式に向けてのカウントダウンが始まったみたいです。オバマ一家がしばらく投宿するヘイ・アダムズ・ホテルの周辺道路は、今朝から通行止めになりました。警備が厳しくなっています。

大統領就任式は、メディアの取材も政治担当だけでなく経済担当も社会担当も芸能担当も押し寄せる。日本のメディアだって新聞の全国紙・ネットテレビ局だけでなく、スポーツ紙も女性週刊誌も取材に押し寄せてくるようなネタです。それが全米と全世界から取材が殺到するわけですから、メディアだけでも大変。

就任式はキャピトル(国会議事堂)の前庭で行われます。キャピトルの前に広がる幅500メートル、長さ6キロに及ぶ広大な広場を「THE MALL」と呼び、真ん中にワシントン記念塔(モニュメント)が立ち、西端にあるのがリンカーン記念堂です。このMALLのキャピトルに近い一角が「チケット」を手に入れた24万人のために用意された区画(24万人分の椅子をおくのかしら?)。その後方は一般に開放され大きなスクリーンが用意されることになっています。300万人が集まるとも500万人が押し寄せるとも言われており、いったい何が起こるやら、期待以上に周辺に住む者には恐ろしい感じがします。

1月20日(火)午前11時30分から始まる就任式。午後2時半からは“アメリカのメインストリート”と呼ばれるペンシルベニアアベニューを、キャピトルからホワイトハウスまでパレードがあります。夕方からはワシントンの周辺あちこちでInauguration Gala とか Inauguration Ball と呼ばれるパーティ。たいていがBallつまり舞踏会です。各州の主催とか公式のBallには大統領夫妻もやってくるそうです。クリントン大統領夫妻は全部で15カ所くらいのBallをまわって1曲ずつ踊ったとか(夜中までかかったらしいです)。Ballは参加費を払えば誰でも参加できます。詳細を調べているので、これに関しては、またいずれ。

そんな大騒ぎの1日(というか前後1週間ぐらいが大騒ぎになるらしいのですが)を仕切るには大勢のボランティアスタッフが必要ですが「就任式組織委員会」がボランティアを募集したところ、必要な1万5000人に対して、4倍の6万人以上の申し込みが殺到したとのこと。「みんな自分が『歴史の一部を担った』ことを実感したいと思っている」とか。

ボランティアはもちろん無報酬で担当する会場までの足も自分で確保しなければならないし、たいていが地下鉄の駅での誘導とか周辺道路での道案内とか、大統領一行を目にする機会はない仕事。申し込みの履歴書を審査され、事前のトレーニングもあり、当日だけでなく時間を取られるので、そう簡単な仕事ではない。それでも配られるボランティア証とお揃いの記念の帽子を手に入れるだけでも名誉なことかもしれませんね。

そんなこんなで、これから2週間ほどワシントン周辺は慌ただしい興奮に包まれそうです。現地情報をこまめにレポートしていこうと思っています。お楽しみに。