COZY MYSTERY

年末ですが「世界同時不況」で明るいニュースは少ないですね。アメリカはBIG3救済策が土壇場で再び暗唱に乗り上げてーービッグ3の最低賃金トヨタやホンダの工場と同じ水準に引き下げる案を全米自動車組合が蹴ったためにーーGMの工場が次々に閉鎖されている。11月だけで全米で56万人が失業し、2008年はこれまでに200万人近くが職を失ったとか。日本も大学生の内定取り消しや派遣スタッフの契約打ち切りで大変ですね。

今朝ニュースを見ていたら求職者のためのヒントをやっていた。採用が多い分野はアナリスト、経理会計、教育、政府、ヘルスケア、地域はカンザスミズーリルイジアナ、テキサスとワシントンDCだとか。幅広く網を張って数年間は住む場所を変える覚悟も必要だと言ってました。

でも、そんなアメリカの就職事情より、週末だしホリデイシーズンだし、軽めの話題に切り替えます。

小学生の頃から推理小説好きでした。大学時代から手に入るものはなるべく英語の原書で読むようにしてきました。ジョン・ル・カレ、P.D.ジェイムス、ディック・フランシス、ロバート・パーカーフレデリック・フォーサイスマイケル・クライトンジョン・グリシャムは全部原書で読んだかな。音楽を聴くことと原書でミステリーを読むことが、日常的に英語に触れている最もいい方法でした。ミステリーだと筋を追っていくので多少分からない表現があっても気にせず読み進めてしまう。

こちらに来て何しろ図書館まで徒歩2分なので、日本では読んだことのないミステリーを借りて読んでいます。といっても膨大な蔵書があるのよね。DETECTIVESと分類されたコーナーは全長30メートルくらいの棚が並ぶ。手当たり次第にしても何か手がかりがないと途方に暮れる。そこで見つけたのがCOZY MYSTERYというサイト。
http://www.cozy-mystery.com/

だいたい「殺人事件が起きて解決される」のが多くのミステリーで、現実にはCOZYであるはずはないけれど、読み物としてCOZY。バイオレンスは含まないのが原則。代表格はアガサ・クリスティポアロミス・マープルのミステリーは暴力的な場面がないでしょう。
でもCOZY MYSTERYにしたって膨大な量のデータベース。基本は作家のABC順ですがテーマ別という項目があるので、これを手がかりにすることにした。秋口にはハロウィーンミステリーのリストから何冊か選んで図書館に探しに行った。

この時期は当然クリスマス。クリスマスに関するミステリーは誰でも書くらしくてクリスマスミステリーの中が作家のABC順になっていた。 タイトルとかちょっとしたコメントでこれは面白そうと思った本のリストを作って図書館へ。サイトにあっても図書館の蔵書にあるとは限らないのでリストは多めにピックアップしておく。図書館でざっと裏表紙とかの解説を読んで、面白そうかなと思ったら借りてくる。 でも読んでみると、何となく読みにくかったり(日本語の本でもありますよね、文体がこちらの体質に合わないとか)、面白くないと思ったら返してしまう。なにしろ膨大な量ですから、贅沢に浪費している感じ。

日本では紹介されていない作家は本当にたくさんいる。特にアメリカは主婦作家が大勢いて一大勢力になっている。そんな主婦作家のミステリーは、素人探偵が登場して、本職がクッキー屋さんとかハーブの店のオーナーとかガーデニングの専門家とかいろいろテーマがあって、クッキーのレシピが載っていたりハーブの使い方が説明されていたり付加情報があるものも多い。日常生活が描かれていて舞台がニューヨークなど大都市でないものが面白い。

今日借りてきた3冊はハーブと犬と家の修理が付加情報のようです。
Susan Wittig Albert:Mistletoe Man(Herb)
Laurien Berenson: Jingle Bell Bark (Dog)
Sarah Graves; Wreck the Halls (Home repair)
クリスマスまでには読み終わらないと思いますが、楽しみに読みます。

ミステリーを読む効用は、頭を空っぽにできることですよね。不安な時代を生き抜くために頭を空っぽにする方法を身につけている方は多いと思いますが、私の場合は音楽とミステリーと散歩。(幸い、眠れない不安や悩みを抱えている訳ではなく、どちらかといえば脳天気にしてますけど) みなさんは、いかがですか?