緊張のロードスキルテスト

無事にクルマを購入。住んでいるアパートの地下駐車場も契約して(月額使用料60ドル)、いよいよアメリカでクルマを持つ身分になりました。何だか「いっちょまえ」になった感じ。さて、ロードテストに向けてクルマの操作とアメリカの道に慣れなくては。

週末の朝早い時間、まだ道路がすいている時間を狙って家の近所を走り回ってみる。右左が逆だというのはなかなか難しいもので、シートベルトを締めようとして右上に手が動く。左上にあるのにね。バックミラーを見るのに左上ではなくて右上に目がいく。いちいち裏切られる感じ。ただ日本ではここ数年ドイツの大衆車に乗っていたので、ウインカーを出すのは左手で、ワイパーを動かすのは右手でという、日本車とは逆の設定に体が慣れていた。ここは助かった感じ。噂に聞いた話だと、ロードテストで「右折のシグナルを出して」と言われてとっさに日本車のクセで右手が動いてしまいワイパーがまわったら、その場で試験に落とされたという話を聞いた。そこだけは間違える心配がなくてラッキーだった。(日本ではクルマを買い換えた当初はさんざんウインカーの代わりにワイパーを動かしていたからね)

さてさて1週間ほどクルマの運転を練習しました。こちらでお友達になったご近所さん達からいろいろ情報をもらっていたので日曜日の早朝にロードテストで使われると思われる場所までいって試験走行。アメリカはクルマが来なければ赤信号でも右折が出来るのが原則だが、No Turn On Redと表示されていたら赤信号での右折禁止。住宅街、スクールゾーンなど時速制限の厳しい場所がある。ロードテストで使われる場所には、短い間にこうしたポイントになる場所が上手い具合に組み合わされている。この試験走行は、実際のロードテストの時に本当に役に立った。道を知っているのと知らないのでは、緊張の度合いが違うものね。

今週水曜日、いよいよロードテストを受けにいった。例によって朝一番8時過ぎに行く。今回は家人と私、二人が同時にはクルマが使えないので、まず家人が先に申請窓口へ。すると住所を証明する書類(銀行の取引明細)の日付が古いと言われてしまう。仕方がないので最新の書類を取りに戻って再度申請。今度はクルマの登録書類が不足している、ディーラーから必ず受け取っているはずだ、と言われてしまった。探しても見つからず、ディーラーに電話したら、渡したはずだけど再発行できるよというので、今度はディーラーまで書類を取りに行く。三度目の正直でようやく申請を受け付けてもらえて、しばらく待たされたがようやく家人のロードテストにたどりつく。10分ほどで無事にロードテストから戻ってきた家人にクルマの登録書類とクルマの鍵を預かって、いよいよ私の申請とテスト。

このときすでに午後1時過ぎ。朝7時頃に朝食を食べて以来飲まず食わずで、いささか機嫌が悪くなりかけていたけれど、やりかけたことは済ませようと、じっと順番待ち。ようやく午後2時過ぎにロードテストがスタート。家人の試験官は女性でテスト中はおしゃべりもなかったそうだが、私の試験官は40歳くらいの男性で、このクルマいくら? アメリカで何してるの? 日本では何してたの?と話しかけられ、交通標識を見落とさないように緊張して運転しているのに英語で受け答えもしなければならず、いやあ、しんどかった。(クルマの値段は桁を間違えて答えたかもしれない)

ロードテストは一カ所トリッキーな路面標示の場所があった。道路の真ん中に黄色い実線で両側を仕切られたレーンがあって、その先の信号を左折するよう指示される。家人はそのレーンに入ってクルマを止めて信号待ちをしたという。私は迷ったあげく、そのレーンを使わずに信号待ちをした。どちら正解だったのか、二人とも何も言われず試験に受かって免許証を手に入れたので、あのレーンが何だったのか今でも謎。あとで冷静に考えた家人の見解は、あれは多分中央分離帯で、そこに入って信号待ちしたのによく試験に受かったなあ、と言っております。

ロードテスト終了後さらにしばらく待たされた後、写真を撮りサインをさせられて、さらに5分ほど待つとついに免許証の交付。写真とサインが表示されている運転免許証&身分証明書をとうとう手に入れました。

まあ、とにもかくにも朝一番に行ったのに全部終わったのが午後3時過ぎ。その後、正式な車両登録の手続きをするために再びディーラーまで行き、途中のWendy'sでようやくランチにありつき(おいしかった!)、すべての用事を片付けて家に帰れたのが午後5時頃でした。まるまる1日がかりの大仕事。やれやれです。
それでも免許証があれば、いろんなところで顔写真付きのIDを求められるのに、いちいちパスポートを持たずに済む。ちょっと開放された気分です。

というわけで、アメリカでクルマを買って免許証を手に入れるまでの長い長〜いお話でした。ふう、疲れたぞ!(最後まで読んでくれたみなさん、ありがとう!!!)