ビル・クリントンは人気者

ビル・クリントンのスピーチは面白かった。まず、彼は(”不適切な関係”があったりした割には)ものすごい人気者で、登場しただけで歓声がわき上がり「Thank you, thank you」と何度繰り返して静止しても歓声が鳴りやまず「すごくありがたいけど、我々にはもっと大事なやらなきゃならないことがあるんだ」と言うと、それでまた大歓声。結局スピーチが始まるまで5分くらいかかった。
彼のスピーチは「16年前、私が大統領に立候補したときに、経験がない、若すぎると批判された。sounds familiar?」(聞いたような話じゃないか?)とオバマが浴びている批判のことをユーモラスに指してみせる(もちろんここで拍手喝采・大歓声)。そして、自分が政権にあった8年間はその後のブッシュの8年間より、アメリカの景気は良かったし、世界は平和だった。若すぎる、経験がないという批判はあたらない。オバマは十分にこの国をリードしていけるととても強力な応援演説をした。

3日目最後は、副大統領候補ジョー・バイデン。65歳の彼は、29歳の時に立候補して上院議員に選ばれるのだが、30歳にならないと議員の資格が得られないので半年待たされたという珍記録の持ち主。議員歴35年のベテランで外交委員会が長い。議会のある時は自宅のあるデラウエア州からワシントンまで2時間かけて電車で通勤しているという庶民的な一面もあって、オバマの経験不足を補うに十分な人選と評価が高い。
彼のスピーチは、主に安全保障問題を取り上げて、McCain was wrong, Obama was rightを何度も何度も強調した。スピーチの最後に、今日はみなさんにあと一人、サプライズゲストがいます。といって、3日目には登場する予定になかった、オバマ本人が現れた。
もちろん会場は大歓声。バイデン夫妻&ファミリー、オバマ夫妻&ファミリーが舞台にそろい、最終日への期待を高めて3日目を終了した。