ワシントンの地下鉄:5色のライン

ワシントンDCは、周辺のバージニア州メリーランド州の通勤圏を結んで、全部で5本の地下鉄路線が走っています。RED、BLUE、GREEN、YELLOW、ORANGEの5色の色で呼び分けられる5路線。私が住んでいるのはORANGE LINEの沿線です(ブログタイトルも、ここから採りました)

最初の路線の開業が1976年と比較的新しく、他の都市の地下鉄の悪しき先例を研究して作られているらしく、禁止事項がたくさんあります。喫煙禁止、飲食禁止、動物禁止(盲導犬とかはOK)、オーディオ・ビデオ禁止(イヤフォンをすればOK)、ゴミのポイ捨て・つばを吐くこと禁止、危険物・引火物禁止。

地下鉄のポスターに、こんなのを見つけました。大きなネズミのイラストの下に、
「ほかの地下鉄システムと違って(それがどこだとは言いませんが)、ワシントンのメトロでこんなネズミを見かけることはありません。それは地下鉄内での飲食を厳しく禁止しているからです。大きなネズミと遭遇しないために、地下鉄内での飲食禁止にご協力ください」と、だいたいこんな内容のコピー。
「ほかの地下鉄システム」って、明らかにニューヨークの地下鉄を揶揄してますよね。

厳しい禁止事項は守られているようで、社内で飲食している人はいないし、動物も見かけません。自転車は持って入れます。

先日初めて朝8時台のラッシュアワーに乗ってワシントンの中心部に行きました。通勤時間帯は3分に1本くらいの割で電車が走っています。(日中や休日は10分間隔くらいになる)
東京のラッシュ時間帯よりは空いていて、立って新聞を読める程度。学生も、ビジネスマンも、若い女性も、お年寄りも乗ってきます。夜の時間に乗ったことはないですが、通勤帰りの人たちが普通に使っているわけで、よほど遅い時間でない限り、特に危険ということはないようです。
もっとも5色の路線のうち「この色の、このあたりは行かないほうがいい」といった地域はあるようです。

ひとつ、慣れないと不安かもしれないのが、構内の照明が間接照明で、日本人の常識からすると薄暗いこと。白人はまぶしいのが嫌いだからと説明した人がいますが、同じアメリカでもサンフランシスコの地下鉄構内は明るかったったし、ロンドンやパリもこんなに薄暗くはないので、設計思想とかそういう問題なのでしょう。地下鉄の車内はとても明るく、座席も多くてゆったりしています。

乗り方は簡単。自動販売機でチケットというかカード(紙かプラスチック、2種類ある)を買います。始めに10ドルとか20ドルとかをチャージしたカードを買って、減ったらまたチャージ。スイカパスモと同じです。ただ、スイカパスモと違うのは、近づければ読み取ってくれる非接触型ではなくて、紙のカードは自動改札に差し込む日本の切符と同じ形式。プラスチックは自動改札の読み取り部に押し当てるのですが、スイカパスモみたいに瞬時に読み取ってくれる感じじゃなくて、何度か当て直さないと読み取ってくれないことがある。まだ地元民になりきれていないのを感じる瞬間です。


路線図とプラスチックのカードです。