最後のディベート

第三回目、最後のPresidential Debateが終わりました。取り急ぎ速報レポートです。

今回は、司会のCBSアンカーマンボブ・シーファーと二人の大統領候補が三角形に向かい合って座る座談会のようなセッティング。(ちなみに司会のボブ・シーファーは有名なジャーナリストですが、現在のシーファー駐日大使のお兄さんです)

前回同様に最も緊急の課題である経済政策から話がスタート。最初の30分はマケイン優勢、オバマ守勢な感じで話が展開。マケインの政策はブッシュと変わらないと主張するオバマに対してマケインが「I'm not President Bush」と切り返し、オバマ議員は4年前に立候補すべきだったと言ってポイントを稼いだ。

その後、相手を批判するネガティブキャンペーンがテーマになった頃から、形勢が逆転。マケイン陣営のCMは100%がオバマ批判のネガティブキャンペーンだと批判されるとマケインの表情に怒りが表れて、自制が効かなくなったように見えたのに比べ、オバマは終始クールだった。

後半の環境政策や「人口中絶」に対する姿勢がテーマになると、オバマの主張が明快で、特に、大統領選挙に態度を決めていない「無党派」というか「Independent層」には、Pro-choice支持が多いそうなので強烈なアピールになった、とCNNのコメンテーター達は語っている。「どんなケースでも中絶反対」を主張するマケインに対して、オバマは「Nobody is Pro-abortion」(中絶に賛成する人はいない)。しかしPro-choice(=女性が自分で選する権利)であるべき問題であると明快な主張をして好感されたようだ。

そんなわけで、最初は優勢に見えたマケインが最後には自滅した、というのがアナリスト達の見解だった。

今回もディベート終了直後に集計されたCNNの視聴者調査の結果が出てきている。
ディベートはどちらが勝ったと思うか:オバマ58%・マケイン31%
・相手に対する攻撃が激しかったのはどちらか:オバマ7%・マケイン80%
・視点を明確に語ったのはどちらか:オバマ66%・マケイン25%
・どちらに好感を持ったか:オバマ70%・マケイン22%

前回よりも若干オバマに傾いた結果が出ているが、CNNによると試聴者は民主党支持者のほうが多いので、これがそのまま全国の有権者の意見を反映するものではないと言う。
投票日まであと3週間を切りました。最後のディベートも終わって、このあとはどんな展開になるのか、引き続き注目していきます。